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【0】その前に、ちょっと。
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昨年を一字で表すと「災」だったそうです。

えー。

ただ今より、今年を予想します。

願いを込めて「静」。

みなさんの「今年の一字」、教えて下さい。

「♪」やHPで紹介させて下さいね。
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【1】今日の発信:「くすぐる。」
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世の中は「受験」のシーズンを迎えたようです。

そう言えば・・。と思います。

僕が生まれて初めての受験を経験したときのことです。

母が言いました。

「どうだった?よくできたか?」

「うーん。まあまあかなあ。」

「試験を受けるまでがお前の仕事だな。」

「えっ?
 何?突然。」

「合格者を決めるのは、高校の先生方のお仕事だな。」

「うん。そうだよ。当たり前じゃんか。」

「お前が、もし合格しなかったら、それは、先生に見る目がなかっ
 たということだぞ。」

「へっ?」

「お前が落ちたら、それはお前の失敗じゃない。
 落とした先生の失敗だ。」

「うひゃあ。おかあちゃん。
 それ、おかしいんじゃないか?」

「いいや。
 お前を見ぬけんような、そんなつまらん学校など行かん方がいい
 ぞ。落ちた方がいい。」

「・・・。」

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僕はあ然としました。

「受験に失敗したら、それは、選ばなかった高校の失敗。」

意外な言葉でしたもん。

まさに親バカ。

ふだんは、そんな母じゃなかったのに、ですよ。

僕自身、自分はとりえのないのが個性っだって自覚していましたか
ら、心底、あ然としたんです。

そう。
開いた口がふさがらないって感じです。

でも、そのあ然に、僕は「おしりが、こそばい感覚」も覚えたんです

ふわっと、こそばいんです。

これ、わかるかなあ・・。

どうです?

わかりますか?

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おかあちゃんは、ホントにそんなことを思ってるのか?

思ってないよねえ。

それは、わかってるんです。

気やすめに言ってるんだよな。

ははあ、落ちたときのショックをやわらげるためだな。

わかってるんです。それも。

おかあちゃんは親バカなのか、いや、そう演じて見せたのか?

そうかも・・とも思います。

わかるんだけど、わからない。

でも・・いや、だからかな・・。

とにかく、こそばい。

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もう、あれから30年以上が過ぎました。

あっ、そうだ。

あの頃のおふくろと同じくらいの年齢になってるんだ。

でもね。

今思うと、ますますわからないんです。

あれ、何だったの?

・・・。

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わからないんだけどね。
思うんです。

時々・・・。

いや、ぜいたく言わない。

一回でもいいです。

僕ね。

くすぐりたいんです。

我が子をくすぐってみたい。

それも、できたら、人生の何らかの節目になりうるかもしれない、
そんな時に。

さりげなくじゃなくて、もう、堂々と。

なんか、人生を語るがごとくにね。

それでいて、こちょこちょって。

無理かなあ・・。
難しいよなあ・・。

・・・。

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ちょっと付け加えです。


そしてね。

これ、少し、イタズラだけど・・。

その時の子どもの反応も見てみたい。

そんなふうに思うんです。

君らも、ふわっとするの?

なんてね。

********************

ありがとうございました。

次回もおつき合い頂けたら幸いです。

ではでは。

(了)

 


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