ビーカーのお湯には、飛んで逃げ出すとありましたが、
それは温度が低かったのでは?と思いました。蛙はお湯に入った瞬間、伸びて死にます。
幼いときの話ですが、私の兄が庭の小さな池で蛙を卵から大切に育てていました。で、夏のとある夕暮れ。とう
とうオタマジャクシも大人になり、かわいいかわいい、小さなアマガエル(?)が誕生!兄は両の小さな手の平
の平に、そっと包み込むように蛙君を乗せて、割れ物でもささげ奉るように、しかし小走りで、母に見せに駆け
つけました。母は折りしも行水の準備中。大きな盥に熱湯をザバーッ、ザバーッと注いで、あとはお水を足して
加減すればいいだけだという所でした。そこに頬を紅潮させた兄が、「お母さんっ、見てっ」と、高々と両腕を
母の方へ突き出したのです。(あの時ほど、嬉しそうに輝いていた兄の顔を私は知らない・・・。)その時です
。兄の手の平から、小さくてつややかな黄緑色がピヨョーーーンッと美しい放物線を描きながら、熱湯の中へ落
ちていったのは。あっと言う間の出来事でした。熱湯の表面に接触するや、蛙はビヨンと一瞬にして伸び切って
しまったのです。即死でした。・・・・熱湯に触れればカエルは伸びて死ぬ。ペロンペロンになります。事実で
す。


目次