ほとんどの喫茶店にジュースがあります。
オレンジジュース、バナナジュース、イチゴジュース、リンゴジュースそしてミックスジュース。
僕はミックスジュースが好きで、よく注文します。
ここから先は仮定の話です。
僕がある喫茶店でミックスジュースを注文しました。
しばらくして、心待ちにしていたジュースが運ばれてきました。
のんでみると、にがいんです。
僕はマスターに聞きました。
「これ、何のミックスですか?」
「えーと、にらとタマネギとパセリのミックスですが、どうかしましたか?」
「そんなミックスじゃなくて、もっとおいしいミックスにして下さいよ。」
「わかりました、、うーん、、。」
「どうしたんですか?」
「いやあ、何をどんなふうにミックスしようかと悩んでるんです。」
「、、、。」
実際には、こんな喫茶店は存在しませんよね。
すぐにつぶれてしまうでしょう。
ここから先は事実です。
現代教育新聞社が「総合的な学習」特集号としてメールマガジンを配信してくれました。
過去にも関連記事があり僕は興味を持って見ていました。
今度の新教育課程で目玉の一つになるのが「総合的な学習」なのだそうです。
その「総合的な学習」に対する教員の生の声が掲載されています。
学校現場の迷走ぶりがうかがわれるような投稿も見ることができました。
考えてみれば、既存の各教科も総合的な学習に他なりません。
たとえば、「読書感想文を書く」という学習もそうです。
「本を選ぶ能力」「文を読む能力」「主題を読みとる能力」「自分の主張を持つ能力」
「文を書く能力」「段落構成を整える能力」など様々な学習の要素が総合的に含まれるはずです。
だから、「総合的な学習」と言われてピンとくる教員もそんなにたくさんいないと思います。
「今までやってきたこととどう違うんだろう?」と思う教員もいるんじゃないでしょうか?
また、保護者にいたっては「何のこと?」って感じが正直なところですよね。
言葉さえ知らない人も多いと思います。
言葉は知っていても「英語が始まる」と思っていた保護者もいたそうです(現代教育新聞)。
それにもまして一番の問題点は、この「総合的な学習」を誰が注文したかってことです。
僕たち保護者はしていません。
もちろん、子ども達もしていませんよね。
現場の混乱を見る限り、教員からの注文でもないようです。
僕たちと子どもたちが毎日通う喫茶店は、新しいメニューを用意しようとしています。
それは今までにないミックスジュースなのだそうです。
マスターはどんなミックスにしたらいいのか悩み苦しんでいます。
彼が作りたくて作るメニューではないのですから、悩みは深刻です。。
ひょっとすると、「にら・タマネギ・パセリ」ミックスができあがるかもしれません。
たとえ、ものすごく美味しいジュースができあがったとしても、困りものです。
僕たちは注文もしてもいないミックスジュースを飲まされることに変わりはないのですから。
いつになったら、教育を受ける側の注文を聞く教育が行われるんでしょうか?
いや、もしかすると「総合的な学習」とは先生と子どもと保護者の考えを総合するものなのですか?
それにしては、誰もオーダーを取りに来てくれませんが、、。
おかしいなあ、、。