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【1】「かんちゃんのクリスマス」に寄せて
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前回は「かんちゃんのクリスマス」を読んでいただき、ありがとう
ございました。

これは、実際にあった生活の一コマを、お話風にアレンジした物な
のです。

「かんちゃん」のモデルにさせてもらったのは、めんちゃんという
8才の女の子でした。

年に1度のクリスマス。
うかれて行こうよって感じの僕にとって、

「入らないよ、くつ下の中に。
 くつ下に入りきれないような物を頼んじゃだめだよ。」

という彼女の言葉は新鮮でした。

くつ下という小さな空間を思ってこそ夢がある・・・。
僕は、めんちゃんのつぶやきに、そんな真理とも呼べそうなものを
感じたのです。

その時からです。

僕が「ささやかな幸せ」って言葉に疑問を持ったのは・・。
 

「ささやかな幸せ」・・。
それまでの僕には、なんとも素敵な言葉でした。

でも、思ったんです。

「幸せ」に、ささやかなんてあるのかな?

本当は「ささやか」って思ってる幸せは最高の幸せなんじゃないか
なあ。
それを「ささやか」だって思うこと・・。
逆説的だけど、そう思うことが実は「不幸せ」なのかもしれない。

そう、考えたんです。

そのきっかけになったのが、このめんちゃんの一言だったのです。
 

本当にありがとうございました。

次回は、おはなし「カメとウサギの昼寝」を発信します。
どうぞ、おつき合い下さい。

ではでは。



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