レスラーの言葉、行動はリングでの戦いと同様に僕をとりこにする。
レスラーはいつでもチャンピオンを目指す。
それが最強の証であり、頂点に君臨する椅子であるからだ。
過去にたくさんのチャンピオンシップが行われた。
そして、そのたびに勝者は語った。
「今後誰の挑戦でも受ける。」「このまま突っ走るぜ」「防衛記録の更新だ」
その言葉はどれも力強く、躍動感、達成感にあふれ、チャンピオンの自覚、責任を秘めている。
後藤と小原が1999年6月27日、佐々木 健介&越中 詩郎 を破り第38代 IWGPタッグチャンピオンになった。
そして、勝利の喜びを語った。
「武藤と蝶野ばっかり好き勝手しやがって!!」
えっ!!対戦相手は健介&越中なのに、、。
なんで武藤と蝶野なの?
「これで会社も何も言えねぇだろう、俺達だって好き勝手するぜ。」
僕は唖然とした。
君たちにとってチャンピオンベルトは「好き勝手する」ための道具なのか!!
それって、こどものケンカじゃんか。
何とこの後、後藤は押し寄せてきた新日正規軍に「お尻ぺん」までして見せた。
その顔は「へっへっへっ、どんなもんだーい」顔、いたずらっこそのまま。
すごい、、。後藤と小原は、すごすぎる。
武藤の体を張っての闘いを、蝶野の世界戦略を、単なるわがままにまでおとしめたのだ。
そして世界一のメジャー団体、新日の戦い模様をわがまま合戦にしてしまった。
たのむ!後藤、小原、僕の代わりに「好き勝手」しまくってくれ!
それ以後、僕は彼らから目が離せなくなった。