みなさんは”自分の手のひら2枚分”くらいの大きさのカエルを見たことがあるだろうか?
また、そのカエルが自分の腹にへばりつくという経験をお持ちだろうか?
余程の”カエル好きさん”以外はおそらくないだろう。

 だが、カエル嫌いの私には、その体験がある!
ウシガエルという巨大なカエルがTシャツ越しではあったが私の腹にへばりついたのだ。
学校の先生の命令で”ウシガエル釣り”をしていたときのことであった。
つりあげたウシガエル(推定体長35センチ)が腹にへばりついたのだ。
今、こうして文章化しただけで、腹にあの独特の”ネチャ”がよみがえる恐ろしい経験だった。

 で、ピョン吉である。
彼は吉沢やすみ作品「ど根性ガエル」の主人公のカエルである。
一応、知らない方のために紹介する。
(1)ひろし少年が転んでしまう。
(2)不幸にも転んだ先にカエルがいる。
(3)下敷きとなったカエルはTシャツに貼り付く。
(4)”どっこい、生きてるシャツのなーかー”の主題歌通り、生きていたのである。
(5)「ピョン吉」はひろしや京子ちゃん、梅さんなどと、ほのぼのとした人間カエル関係を築いていく。
という”ほのぼのギャグ漫画”である。

つまり、私のカエル貼り付き体験の恐怖から考えると、どうしてもギャグにはできない設定なのである。
しかし、私は熱狂した。まず、連載されているジャンプを毎週欠かさず読んだ。
テレビアニメ化されてからは、ストーリーを知っているにもかかわらず、欠かさず視聴した。
Tシャツにピョン吉の似顔絵を描き、登校した。
カエルなど触れもしない女子からも「私にも描いて」とのリクエストをもらった。

「ど根性ガエル」は両生類を人情漫画の主人公として認知させた史上初の漫画なのである。
そして、もう一つ特筆すべきは子供達に「Tシャツ」をアートさせた最初の作品なのである。

この史上初のギャグ漫画は近年復刻された。
私は断言する、「絶対に読むべきだ!!」



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