僕らが、「学校依存症」から抜け出せないキーワードの一つに
「基礎学力」があります。
ひいては、家庭教育を植民地にする大げさに言えば、教育行政・帝
国主義の地雷となっているの気がします。
特に、小学校は「基礎学力」をつけるために欠かせない教育機関だ
と言われていますよね。
具体的に小学校で学習する算数について考えてみますね。
たとえば、長方形の面積。
これ、小学校で習います。「たてXよこ」って。
いろんな図形の面積を求める「基礎」になっていますよね。
だけどです。
だけど、僕、実生活で長方形の面積を求めたことがありません。
40年以上の人生で、ただの1度もない・・。
かみさんもそうでした。
長方形だけでは、ありません。
「基礎学力」は「三角形、平行四辺形、台形」の面積まで求めます。
さらに、「円すいの表面積を求める、体積を求める」などという、
僕にとっては、非常に高度な計算をも小学校で習熟しろと
(旧)文部省はいうのです。
だからこそ、小学生の段階で「ついていけない子」がでてきます。
僕、これは、あたりまえのことだと思うんです。
これが、「基礎学力」の正体です。
実生活のための「基礎」ではない。
野球の応援の時に使うメガホンを見て、この円すいの表面積が気に
なる人は、ほとんどいないでしょう。
上の学校に進学するための、つまり受験のための「基礎学力」なの
です。
試験者側や行政から見れば
「いいガッコにいけないぞ。」という脅しにも使える「基礎学力」
です。
だから、
「どうして、私たちは小学校で円すいの表面積の求め方を学ばな
きゃいけないの?」
という子どもの問いに、「受験のためだから」以外の答えはないの
ではないですか。
僕とかみさんはこう考えました。
生きていく上で、経験上、必要だったと考える学力は何なのか。
それは、(旧)文部省に考えてもらうようなものではないはずだ。
「基礎学力」を僕らなりに定義しよう。
そして、次の3つが、僕らの考えた「基礎学力」でした。
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1、国語辞典・漢和辞典がひける力
2、たす、ひく、わる、かける計算ができる力
3、温度計、はかり、ものさしを使える力
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この3つを、僕らは親として、子どもが身につけられるよう手伝お
う。
それは、学校に行く行かないは関係なく、家庭教育として行おう。
あくまで、一つの目安・節目として10才までに。
10年間に3つ。
そう考えれば、実に、ゆったりとした「学び」になりそうです。
僕らは「基礎学力」という地雷を踏みました。
何のことはない、それは、恐れる必要のない不発弾だった気がしま
す。
(つづく)