こんばんわ。はいつさん。川瀬です。
ひさしぶりに「ますみちゃんのなぞなぞ」を読み
ました。とても心温まるお話です。
でも昔は同じような話はどこにでもあったように
思います。
 実は僕もずっと大切に使ってきたものがありま
す。
 30センチの竹製の物差し。僕が小学校の入学祝
いとして学校がくれたものです。もう46年前。
 竹製ですから結構丈夫ですよ。これで線を引い
たり、板にあててナイフで溝をつけたり。だから
あちこち削れてでこぼこになっていますが、今で
も長さは正確に測れます。僕が初めてもらった物
差しです。今も時々机からだして使います。

 今の子どもは(いやおとなも)物を大切にしま
せんね。
 僕の管理している図書室には、消しゴムがたく
さんあります。全部図書室の落し物です。
 探しに来る子もいると思って、カウンターの上
のピーターラビットの鋳物製のブックエンドの穴
の中に入れてあります。時々探しにきて持ってい
く子もいますが、大部分がそのままです。
 でもブックエンドの中に入れておくと、図書室
に来た子どもたちが使っています。本を借りると
きの貸し出しカードの記入事項を直すときや、当
番が日誌を書くとき。また、授業で使っていると
きに自分の消しゴムのない子が使っています。
 いちど置き去りにされた消しゴムですが、図書
室でみんなにつかわれ、小さくなって使えなくな
るまで、そこにあると思います。
 このみんなで落し物の消しゴムを使っている光
景を見ていると、僕は幸せな気分になりますね。
 そうそう、図書室で使っているものは消しゴム
だけではありません。鉛筆。シャープペン。マ
ジック。ボールペン。そして定規やはさみも。使
えるものはみんなカウンターの良く見えるところ
に箱やびんを置いて、だれでも使えるようにして
います。
 結構役に立っていますよ。

 番外編ですが、カウンターの上に、図書室に来
る子たちが楽しみにしているものがあります。
 白雪姫の小人の彫り物。まだ5体しかないので
すが、みんなのんびりとさまざまな姿勢で寝そ
べっている姿です。これを木製の小さなベンチや
台の上に置いておくと、前をとおる子が、それぞ
れ思い思いの位置に並べ替えては楽しんでいま
す。
 中には「白雪姫はどこ?」と聞く子もいるの
で、小人の背景に湖と森と小さなお城を貼り絵で
描いたものを立てておいて、「あそこのお城の中
で眠っているよ」と言っておきます。でもこれで
は眠り姫になってしまいますが。

 図書室の人形で遊んでいる一時。ここにも幸せ
を感じます。



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