姉妹誌・メルマガエッセイ「今日のいきぬき」のいまむらさんが、
「たの歴」のおすすめ文を「めろんぱん発行所」のHPに書いて
くれました。
ありがたいことです。
で。
しかも。しかも。うまも。きりんも。
なんとその、おすすめ文が「今月の推薦文大賞」に選ばれたのです。
栄光のおすすめ文の正体は・・・。
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◆学問ではなく、楽問な『歴史』。
聖徳太子は、あの人かもしれない。
鋭い推理力で、歴史の謎解きが進みます。
歴史が好きか嫌いかなんて関係なく、
みんなを歴史好きにしてしまうメルマガです。
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感激です。
ちなみに、「今日のいきぬき」は下記にてご覧下さいねー。
http://www.est.hi-ho.ne.jp/imacha
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【1】今回の発信
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第13章 「聖武と大仏の謎」(1) 「水と油」
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「あーあ。誰が総理になっても同じよねえ。(かみさん談)」
かみさんは、そう、なげいている。
かみさんは、立派である。
「誰が夫になっても同じよね。」と言わないだけ立派である。
いや、かみさんだけではない。
時々行われる各種のアンケートでも、多くの人がそう答えている。
まあ、たしかに誰が総理になろうとも、僕らの毎日はそう変わりそ
うにはない。
変わったとしても、ちょこっとって気がする。
では、どんな時に、僕らの生活が激変するのか。
それは、国の体制そのものが変わった時だよね。
少し前でいえば、世界は大きく2つの体制に分けられていた。
「資本主義」の国と「社会主義」の国だよね。
「資本主義」は個人の財産を認め、自由な競争によって社会を作る。
「社会主義」は個人の財産を認めない、あるいは制限し、競争をな
くそうとする。
水と油だよね。
「私とあなたね。(かみさん談)」
えっ?
「私が水ね。さらりとしてるもの。
あなたは油。
だって、あなたの頭、この頃、あぶら臭いんだもん。
(かみさん談)」
げげっ。
そうかなあ・・。
なんか、とても気になってきた。
こほん。
えーっと。
この水と油の2つの体制は、長い間争いをくり返してきた。
当然のように、
体制が変わる時は、大きな戦争が起き、多くの血が流されてきた。
悲しいけれど、それが、歴史の歩みだった。
645年。
蘇我入鹿(そがの いるか)暗殺。
内戦。
そして蘇我の本家の滅亡。
それらをスタートとする大化改新は「公地公民」という、すべての
土地や人民を個人のものから、国のものに変えちゃう社会主義社会
への大変革だった。
だからこそ、争いが起き、死者も出た。
古代日本の社会主義革命も大きな犠牲の上に、徐々に成立していっ
たのだ。
詳しくは「たの歴-No33-「カマフェスト」を見てね。↓
http://village.infoweb.ne.jp/~fwkh8072/deko/his/33.htm
ところで。
現代の日本は、まぎれもなく資本主義の国だよね。
ということは・・。
大化改新から現在までの間に・・。
日本でも「社会主義」から「資本主義」へと国がひっくり返るよう
な大変革が行われたと言うことだよね。
これは、おおごとです。
国がまっぷたつに割れ、大混乱に陥り、大きな内乱・戦争が起きた
はずだよ。
「そうよねえ。
なんて言う戦争なの?(かみさん談)」
ところが・・・。
ところがですね。
これだけのスーパー大変革が、ですよ。
なんと、一滴の血も流さずにできちゃったんです。
ある人が作った たった一つの法律で、あっさり社会主義が終わり
を告げちゃったんだ。
それ以来、日本は資本主義、自由競争の国になったってわけだよね。
「ええっ!
カマちゃん(中臣鎌足)が命をかけて作り上げたのに・・。
そんなに簡単に壊されちゃったの?
ねえねえ、ある人ってだれよ?(かみさん談)」
うん。
ある人ってね、聖武天皇のことなんだ。
「ええっ!
聖武?
聖武天皇って言ったら、あの大仏様の天皇じゃないの?」
そうそう。
あの奈良の大仏さんを造った天皇だ。
教科書にはこう書いてある。
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深く仏教を信じた聖武天皇は、仏教の力で国を守ろうと考え、国ご
とに国分寺を建てた。
また、都には東大寺を建て、多くの人々の労力を集めて金銅の大仏
をつくった。
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なんだか、とても信心深い、温厚な天皇って感じがするよね。
でもさあ。
聖武天皇は、さっきも書いたように、天と地がひっくり返るような
スーパー変革をあっさりと行った人なんだ。
もうちょっと詳しくいうと・・。
その法令の名は、
「墾田永年私財法(こんでん えいねん しざいほう)」
自分で切り開いた田畑は、子孫の代になっても、ずーっとずーっと
自分の財産にしていいよって法律。
つまり、たくさん開墾した者勝ち。
開墾者は、どんどん裕福になり、
できなかった者はどんどん貧しくなっていく。
まさしく競争による資本主義社会だよね。
「ちょっと待ってよ。
聖武さんって、仏教の熱心な信者なんでしょ。
でさ。
仏教っていったらさ。
みんな平等にって感じでしょ。
競争主義とは、なんか違う感じよねえ。
私が思ってた『大仏の聖武さん』とイメージが合わないなあ・・。
(かみさん談)」
だよねえ。
それに。
これだけの大変革を行えたということは、ものすごい権力者だったっ
てことだよ。
でね。
聖武さん、こんな言葉を残してるんだ。
「天下の富をたもつ者は朕(ちん)なり。」
(世の中の富は、この聖武さまのものだよーん)
「天下の勢をたもつ者も朕なり。」
(天下の権力も、この聖武さまのものだよーん)
「えーーーーーっ!
めちゃめちゃ、いばってるじゃないの。しょーむさん。
いやだあ。なんか、いやな男ねえ。
ますます、合わないわ。
その言葉と教科書の記述は、それこそ水と油よ。(かみさん)」
ね。
こうなるとさ。
「深く仏教を信じた聖武天皇」という記述はあやしいかもって感じ
がしてくるよね。
うーん。
あの大仏様も、ホントに、仏教の力で国を守るために造ったのかなあ。
「たしかに、そうよねえ。
大仏さまには、
何か隠された目的があったのかもしれないわ。(かみさん談)」
だよねえ。
「とても、しょうむない目的が・・・。(かみさん談)」
えっ?
・・・。
あのさあ。
なんか、今日、調子悪いんじゃないの?
「更年期なのよ。悪い?(かみさん怒)」
いえいえ。
めっそうもない。
とても よいことだと思います。
こほん。
えーっ。
ということで。
次回から、聖武天皇と大仏さんの謎にグリグリ迫りたいと思います。
よーしっ。次回がしょうむだあっ。
「・・・。
あーあ。
あなたは、いつもの調子ね。
人生ずーっと更年期みたいなものね。(かみさん談)」
こほん・・。
ではでは。
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