日本のロケット打ち上げが2回連続で失敗しました。
失敗もあれば成功もある、これで当たり前のことだと思います。
もちろん成功するに、こしたことはないのですが、、。
しかし、ひとつだけ知らなかったことがあったんです。
ロケットの打ち上げは、科学技術庁と文部省の2つが関係していたことです。
確かにロケットは科学的であるし、教育的でもありますから2つの省庁が関係するのもわかります。
けれど、別々に打ち上げているとは知りませんでした。
僕にとっては実に不可解だったのです。
普通なら一緒にしませんか?
目的が違うんでしょうか?
おそらくそうだと思いますが、何だか、無駄なことをしているような気がするんです。
2つの省庁の協力体制はできているんでしょうか?
それぞれ1つの失敗があっただけ、と受け取るような体制では大変です。
失敗や成果が連携体制の中で生かされているんでしょうか?
1つのことを2つの機関が行う時は、よほどの協力体制がなければ逆効果になってしまいますよね。
システムの問題だけでなく、携わる人間の個々の精神状態にまで関連してきます。
へたをすると、お互いに成功の秘密を隠したりするかもしれません。
相手より、より多くの成果を上げたいと欲張ってしまうかもしれません。
自分が失敗した場合、相手の失敗を願ってしまうかもしれません。
これは非常に難しいことなのかもしれません。
もしかすると、そんな難しさが2回連続の失敗の遠因かもしれません。
僕たちは子どもの教育を主に学校と家庭で行っています。
そこには「人間性豊かな子どもにしたい」という曖昧だけれど共通の目標が存在しています。
その目標達成のために、堅い言葉で言えば学校と家庭という2つの機関が関わっているのです。
この2つの機関はシステム的にも精神的にも連携がとれているでしょうか。
お互いの信頼の上に協力体制ができているでしょうか。
残念ですが、そうとは言えません。
たとえば、ほとんどの保護者は学校が行っている教育に対する研究体制や考えを知りません。
多くの学校は、それを保護者に詳しく理解できるように説明しようとはしません。
もちろん、学級通信などを通して教えてくれようとする、また共通理解しようとする教員もいます。
連絡を密にして、コミュニケーションをとろうとする教員もいます。
しかし、それは個々の教員の努力に支えられているものであり、全体のものではありません。
その個々の活動が広がりを持てるよう期待しています。
「学校の先生の指導が悪い。」「家庭のしつけがなってない。」
この2つの機関内で、よく聞くセリフです。
結局それは「鶏が先か、卵が先か」的な議論になってしまいそうなんです。
僕たち保護者の側も早急に連携体制を考えなければならない時期に来ています。
僕はさしあたって、連絡帳をフルに活用して先生にいろんな家庭情報を提供することにしました。
そして、保護者懇談などで成果や失敗を紹介したいと思います。
小さいけれど、千里の道も一歩からです。
もしかすると、僕個人の活動が広がっていくかもしれませんし、もっといい方法があるかもしれません。
ロケットはスペアが作れます。
僕たちはスペアのきかないロケットの発射台を毎日見つめているんですね。
だから、責任重大です。
けれど、そのロケットは値千金の笑顔を見せます。
そして、曇りのない目で学校と家庭を見つめていると思います。