以前にも書いたことがありますが、、、。
カモやガンなどは、ひなのある時期に目の前で動くもの見て、「親」だと間違って認
識してしまう。
言い換えれば、子どもの時期に体験したことは、その後の発達に大きな影響を及ぼす
場合がある。
ローレンツという学者さんはそういう研究をしました。
そして、そのような大切な時期を「臨界期」と呼びました。
影響を与える体験・刺激を「すり込み」と呼んだのです。
たとえば、パチンコや競馬などのギャンブルについて考えてみて下さい。
日本の法律では18歳未満はできませんよね。
これは「子どもの頃からギャンブルを体験すれば、その後の人生に悪い影響を及ぼす
可能性がある」ということが、一つの共通理解になっているからでしょう。
また、たばこやお酒もそうですよね。
「20歳になってから」となっています。
ギャンブルとの2歳の違いはよく理解できませんが、とにかく年齢規制がされていま
す。
年齢規制は「臨界期」と「すり込み」の考え方から理解できます。
よく、子ども達は「なぜ、大人はよくて、子どもは悪いのか?」と言います。
僕は、極論すれば大人にもよくはない面があると思います。
だから大人でも禁酒や禁煙に取り組み挫折する人がいるのだと思います。
ただ、子どもには、もっとよくない、だからそのような刺激から臨界期の間だけでも
大人の責任で守ろう、という趣旨だと理解しています。
郵政省がテレビゲームと子どもの心理・行動について調査しました。
対象となった児童は小学校3・4年生です。
結果をまとめていえば、「テレビゲームで長時間遊ぶ子どもほど暴力的である。」と
いうことでした。
1日2時間以上テレビゲームをする子の60%が「口で言っても聞かない相手には暴
力をふるってもいい」と答えたそうです。
また暴力的なテレビ番組も同じような傾向を示したそうです。
僕はテレビゲームやテレビは「臨界期」と「すり込み」を考えるべきだと思っていま
す。
実はギャンブルやお酒・たばこ以上に大きな影響を与える刺激なのかもしれません。
それぞれの家庭で、子どもの特性に応じて「臨界期」を見極めるべきだと思います。
たとえば、幼児期からテレビゲームという刺激を体験させるのか、あるいは小学生の
頃からなのか、中学からか、、。
このような「いつ」を親は考えなければならないと思うのです。
その「いつ」は個々の子どもによって違うでしょう。
体験すること接することから学ぶこともたくさんあります。
しかし、「麻薬」などのように「ずっと」接してはいけない刺激だってあるはずです。
そのような「ずっと」いけないゲームソフトやテレビ番組が存在している可能性もあ
ります。
子育ての多くは「臨界期とすり込み」の関係を考えなければならないと思います。
テレビゲームやテレビも必ず最初は大人が与えます。
ソフトや番組の内容によって「いつ」なのか「ずっと」なのか考えて与えねば、、。
そんな気がします。
みなさんはテレビゲームやテレビについてどのようにお考えですか?
(了)
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