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消える荒城の月 -1999/11/13-
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 滝廉太郎作曲の「荒城の月」が2002年からの教科書基準の変更に伴い、教科書から消えるかもしれない。
それを阻止しようと荒城の月ゆかりの地大分県竹田市の市長などが署名活動をしています。

 そういえば教科書に載る楽曲はどんな基準で選んでいるのでしょうか?
楽曲に限らず、国語の教科書に採用される物語、小説などもどんな基準で選定されているのでしょう?
これは現場の教員をしていた僕も知らないのです。

 僕は教科書についてはこう考えています。
仮に、文部省が指導要領を決めていることを受け入れたとしても、そもそも全国区の教科書は必要ないのではないでしょうか。
少なくとも、今回の音楽の教科書では絶対に必要ないと思うのです。

 それぞれの地方で郷土の先人達の作品を味わえる、そんな教科書が子供の興味関心を呼び郷土愛を育てる。
ひいては過疎などの地域問題の解消にも一役買えるのではないでしょうか。

 文部省や教育委員会が「地域に根ざした教育が重要である。」というならば実践しなければならないと思います。
言行一致が教育に携わる者の最低の倫理ですよね。
とくに、義務教育の間はもっともっと地域が表に出てくる必要があります。

 子供の頃に「スキーの仕方」が載っている体育の教科書を見て「なんじゃこりゃ」と南国少年の僕は思ったものです。
教科書づくりを地方から、つまり住民から、これが肝要だと思います。

それによって地方公共団体の教育委員会も活性化するのではないでしょうか。
また、住民の教育委員会に対する視線が熱くなる。
ひいては、教育委員の公選が現実味を帯びてくる。

これこそ住民参加の教育の1歩となると思います。



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