川柳と僕」 -2000/03/15-

「うーん、長いんだよね。君のは長いよ。字数が多いんだ。」
指導主事が言いました。

保護者の方はご存じないかもしれませんが、学校の教員にも先生がいるのです。
その先生の先生は「指導主事」と言います。(正確にはもう少し長い名称です)
教育委員会に所属しています。
授業の方法や生活指導のあり方などを現場の教員に指導していくのです。

「はあ、、。」
僕は一生懸命に作ってきた学級通信に目を落としながら、あいまいな相づちを打ちました。

「私は毎年こうやって、新人さんの通信を見てるんだがね、、。
 たいていの新人さんが長いんだよね。
 こんなに字数の多い通信を忙しいお母さん達が読むと思う?
 伝えたいことが多すぎるとかえって焦点がぼけちゃうんだよね。
 もっと短く端的に。
 明日、書き直してもって来てごらん。」

新人教員の僕に与えられたのは「家庭訪問のお知らせ」というテーマの学級通信だったのです。

「そうか、、。そうだよなあ。長いと読んでくれないんだよなあ。」
僕はつぶやきながら自宅への帰途につきました。
「うん、川柳がいいかも知れない、、。」

初めての家庭訪問、気取らずに気軽にざっくばらんに保護者と話したい、、。
保護者にも肩の力を抜いてほしい。
そんな僕の思いを学級通信で伝えたい。
翌日、僕は先輩の先生に聞きました。
「家庭訪問でのおもしろかったエピソードや失敗談、何でもいいから教えて下さい。」
「うーん、そうそう、あんなことがあったなあ、、。」
先輩はあるエピソードを教えてくれました。

僕はそのエピソードを五七五のリズムに乗せて学級通信の見出しに使いました。
その川柳、けっこう効果がありました。
「先生、あの川柳おもしろかったよ。」
お陰で保護者とうち解けた雰囲気で話ができました。

僕はPTAの広報担当もしたことがあります。
広報誌でも川柳はいいスパイスになります。
子ども達でも作れます。
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■お題【家庭訪問】

「靴下の 破れが気になる あと5軒」
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これが僕の初めての教育川柳でした。
おそまつでした。
ちなみに指導主事も笑ってくれました。
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そんな僕の提案を現代教育新聞さんは採り入れてくれました。
メールマガジン「GKSニュースレター」で川柳コーナーを作ってくれたのです。
みなさんも一緒に楽しんでみませんか?
【現代教育新聞】http://www.gks.co.jp/
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例:靴下の 破れが気になる あと5軒<はいつ でこ(40)>
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