僕も小学校教員だった頃、たくさんテストをしました。
その目的はこうです。
(1)子どもがどこまで目標に到達したかを確かめるため。
(2)僕(教員)と子ども自身が「どこがわかってないか」を知るため。
(3)僕(教員)が今後の指導に役立てるため。
おそらく上記の目的を否定する先生はいないと思うのです。
(もちろん3つ以外に目的を持った先生もいるはずです。)
それで以下は僕の反省です。
では、なぜ僕はテストに点数をつけていたんでしょう?
点数がなくても上記の目的は完全に達成できるはずなんです。
でも僕は必ずテストに点をつけて子どもに返していました。
そして、それが当たり前だと思っていたのです。
僕の心の中に「点数をつければ子どもの励みになる。」ていう思いがあったような気がします。
でも、これは逆の視点で考えれば、「高い点数を目指して学習する」って子を育てていたんです。
今考えると、全くおかしなことです。
「学ぶ喜びがあるから学ぶ」子を育てるのが僕の役目だったはずです。
へたをすると「高得点至上主義」を植え付けていたのかもしれません。
また知らず知らずのうちに点数を介しての競争をさせていたかもしれません。
いや点数自体が高低を表す数値である以上、競争は避けられないですよね。
よく「社会に出れば競争の世の中だから」という理由で、子どもの競争を肯定する意見があります。
でも、それは社会の方がおかしいのです。
おかしい方に合わせて教育をゆがめることはないですよね。
勘違いされては困るのですが、僕は「競争が全て悪だ」といっているわけではありません。
ただ、競争に参加したくない人間だってたくさんいるのです。
その競争したくない人間も受け入れられる社会を作らなければいけないはずです。
何気なく繰り返されてきた「点数付きテスト」、このままの形で続けてもいいんでしょうか?
少なくとも小学校では必要ないと思うのです。