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【1】【ゲストさんコラムその22】------2000/11/15------
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・皆さんからいただいた教育に関するコラムです。
・教育の複眼づくりにご協力下さい。
・みんなで教育コラムの輪をつくりましょう。
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■本日のゲストさんは、[M]さんです。
 [M]さんは学生時代の体験から教育における役割を語ってくれました。
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【タイトル】「相談員としての悩み」(ゲストさんコラム20)に関連して
【テーマ】教育における役割-学生時代の体験から-
【寄稿者】「M」さん
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■関連コラム「相談員としての悩み」(ゲストさんコラム20)
 http://www.yukichi.ne.jp/~deko/colums/guest20.htm
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今回も大変興味をひかれました。

本をたくさん読んだりすることで、色々な仮想体験をすることができますが、
インターネットはその幅を格段に広げていますよね。
相談員の人の悩みなんて、今まで聞けるなんて思ってもいませんでした。

> いろんな立場によって、役割分担をしていくのって…児童生徒対応では、難しい
し、
> 必要ではないのでしょうか…?

今回はココで一つ思い出したことがあります。
私は大学生時代(と言っても2年前)に少林寺拳法部に所属していました。
世間で言うところの「体育会系」ですね。
世間での「体育会系」のイメージはあまりにも極端で、
体育会系と言われるクラブは、その長所が強調されることはありません。
大体がマイナスイメージのみで語られてしまいます。
おっと、そういうことを言いたかったのではありませんでした。
その時の私の体験を一つ聞いてください。

私が所属していたそのクラブは、いわゆる「強いクラブ」でした。
大会に出るからには優勝以外は目指さないという方針で、
常に厳しい雰囲気が漂っていました。
(誤解してほしくないのは、「優勝以外に価値はない」という意味ではありません。
やるからには、常に上を目指すという意味です。)

そして、強いクラブというのは、その運営もしっかりとなされているもので、
幹部と呼ばれる学年(3回生)の人間は、それぞれ部内での役割を担うことになりま
す。
主将、主務、副将、会計、渉外、OB連絡、etc・・・
クラブ経験のない人でも、
それぞれがどんな仕事をするかは想像できるのではないかと思います。

この中で私のクラブ以外ではあまり見かけない役職が一つありました。
「統制」という役職です。
もしかしたら想像できる人もいるかもしれませんね。
これは、「叱り役」とでも言い換えることができるでしょうか。
練習中は、常に全体に気を配り、気が抜けている下級生を叱り飛ばしたりします。
集合時間に遅れてきた人間をまた叱ったりと、
とにかく皆で決めたルールを守れない人間を叱る役目をしていました。
私が一回生の時の統制の印象は、「恐ろしい人」という感じだったでしょうか。

それって「主将」の役目じゃないの?
と思われるかもしれません。
違うのです。主将は、全体をまとめ引っ張っていく役割を担っています。
その人が常に怒っていたり(下級生には怒っているとみなされてしまう)すると、
逆に部の雰囲気がトゲトゲしいものになってしまいます。
だから主将が叱ったりすることは、よっぽどの時だけです。
つまり統制は確信犯的「嫌われ役」とも言えます。
下級生に嫌われることを恐れていては、勤まりません。
嫌われることを覚悟して、ことあるごとに叱っていくのです。
でも、下級生に嫌われるのは最初の内だけです。
なぜなら正しいことを言っているし、
何より自分が指摘するようなことは、全て下級生の前で実践しているからです。
人を納得させるのは、言葉よりも行動の方が効果的なことは多々ありますよね。

何が言いたいのかと言うと、この相談員の方が仰るように、
複数の人間で一つの集団を仕切る場合には、
それぞれが独立して行動をとるより、それぞれが役割を分担した方が効果的だと
思う、ということです。お互いがそれをしっかりと把握しあうのも大事。
そんなの当たり前だと仰るかもしれません。
しかしそれは実践されているのでしょうか。
特に教育の現場というのは、あまりチームワークがいいとは思えません。
別に誰かを叱り役にしろと言っているわけではありません。
あの先生がああいう風に生徒に接しているから私はこういう風に接するというような
ことを提案したいわけです。

教師を経験したことがないのにこんなこと言っていいのかな。
現場の大変さを知らないくせに生意気なんじゃないの。
と自分のことながら思います。
でも将来自分に子供ができて学校に通うようになることを想像した時、
そういう学校を望みたいな、と今思いました。

それでは失礼します。

(了)
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【5】編集人ひとこと
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みなさんのご意見・ご紹介などの後押しのお陰で1年間続けてこれました。
本当にありがとうございました。
僕自身、スタートの目標は、ぼんやりとですが、「期間は1年間、
発行回数は200号」でした。
今回の発信が192号です。
あと少しで自己満足ながら目標達成です。
ありがとうございました。

---10・11月の後押しありがとうございました。---
■(株)現代教育新聞さんが11月号でコラム「自由から守る」を掲載
してくれました。「自由から守る」は下記URLです。
 http://www.yukichi.ne.jp/~deko/colums/jiyuukaramamoru.htm
■(株)アスキーさん・(有)かざぐるまさんが来月発売の「ホームページ
ベスト5000 2000年後期版個人ユーザーのための厳選国内サイト集」にて紹
介をしてくれることになりました。
■エンパワーメントグループ「コラボ」さんがHPにて紹介ししてくれました。



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