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■「3つの『もん』(3)」 -2000/06/02- その(1) その(2)
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僕たち保護者は文字通り「子どもを保護する」ことが大きな使命です。
でも、ふっと考えてみた時、「何から子どもを守るのか。」という対象を自覚していないことがあります。
実は僕と妻もそうでした。
保護者といいつつも「では、何から保護してるの?」という素朴な質問に困ってしまう状況でした。

そこで、僕たちは「3つの『もん』」から守ろうと話し合ったのです。

1つ目は「漬けもん(悪しき生活習慣:例えばお菓子漬け・テレビ漬け)」です。
2つ目は「流行りもん(使い捨て流行:人気キャラクター商品・ファッションなど)」です。

この2つの「もん」は、すでにコラムにて紹介しました。
もし、よろしければ下記にてご覧下さい。
 http://www.yukichi.ne.jp/~deko/colums/3tunomonn1.htm

そして今日は3つめの「もん」です。
それは「ごえもん」なのです。

「ごえもん」は天下の大泥棒といわれる石川五右衛門のごえもんです。
彼には申し訳ないのですが、我が家では「犯罪」の代名詞に使わせてもらいました。

「ごえもん」は「犯罪」を意味します。
僕たちの子どもを取り巻く社会は「犯罪」が加速度的に増えています。
子どもが被害者となる「誘拐」「恐喝」「暴行」などの犯罪。
そして、子ども自身が犯してしまう、いわゆる「少年犯罪」。

これらの犯罪から僕たちは子どもを守らねばなりません。
まず、僕らは「他人事」という発想を捨てることだと考えました。

例えば、新潟県で学校からの帰宅中に少女監禁事件が起きました。
しかし僕は、ついつい遠い世界のような感じでとらえてしまうのです。
「あの犯人はたまたま新潟に住んでいただけで、我が校区に住んでいてもおかしくなかった。」
そういうふうに自分の問題ととらえる発想を意識的にしようと決めました。

ちなみに先日頂いたご意見に、安全を考えて行動するPTA活動の例がありました。
(「ご意見録その14 http://www.yukichi.ne.jp/~deko/colums/GOIKEN14.htm 」でご紹介しました。)
このようなPTAの動きを参考に全国的な広がりが必要だと思います。
言い方は悪いのですが、「こんな時こそPTAが、がんばらなくっちゃ。」ですよね。
もちろん、そんな取り組みを既にしている学校・行政もあるかもしれません。
もしあれば、どうぞ教えて下さいね。

また、我が子も加害者になる可能性があると考えることにしました。
こんなことは思いたくないというのが本音ですが、そう意識することにしました。
そこで、新聞報道などで少年犯罪事件が起きた場合、必ず食卓での話題にすることにしたのです。
そして、子どもなりに、その犯罪の背景を考える機会を持てるようにしました。
その考えに僕たちなりの意見を言う、そんな場面をつくっているのです。

「漬けもん・流行りもん・ごえもん」という3つの「もん」、僕の家庭での取り組みです。
とりたてて、めずらしい取り組みではありません。
けれども「3つのもん」と名付けたことによって、僕たち自身の意識が高まったことも事実です。
そして、子どもにも理解しやすくなったことも利点です。
もう一つ言うならば、言葉のリズムによるおもしろさがあります。

僕たちは「保護者」という言葉を意識的に考えてみて、よかったと思っています。
独りよがりの自己満足ではありますが、、。

どうぞ、皆さんの家庭での取り組みも教えて下さい。
お待ちしています。

(了)



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