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【ご意見録その11】皆さんからいただいたご意見・ご感想です。
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【お知らせ】現代教育新聞の"GKS news letter"で教育川柳募集中です。
  僕も少しですがお手伝いしています。
  ■現代教育新聞 http://www.gks.co.jp/
  ■川柳 http://www.yukichi.ne.jp/~deko/kikaku/SenryuBosyu.htm
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●目次
【 】タイトル(テーマ)
【1】「はずれの教員」(教師)について
【2】「4学期」(ゆっくり)について
【3】「金魚と僕」(豊かさ)について
【4】編集人ひとこと
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【1】「はずれの教員」について
( http://www.yukichi.ne.jp/~deko/colums/hazurekyoushi1.htm )
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はじめてお便りさせていただきます。
看護婦で看護学校での非常勤講師などもしている、
小3の息子を持つ母(38歳)です。

pubzineの600字コラムで出会わせていただきました。
「めんちゃんの鶏と卵」や「4学期」「登る」などのファンです。

「金魚と僕」では、心配になって、思わず息子にも聞いてみました。

「お友達に、“今、何が1番ほしい?”って聞かれたらなんて答える?」
そしたら、彼は母を見てしばらくして答えました。
「う…ん。黙ってる。答えない。」
「お金って言うお友達はいないの?」
「お金って言う子もいるよ。」
「寛太君はお金は欲しくないの?」
「欲しい物はお母さんに買って欲しいから…。」
お友達と答えの違うときは黙っている、というのがどうやら彼の選択のようです。

そんな彼ですから、生後4ヶ月からの保育園時代から小学3年生まで
これまでいろんな先生に出会ってきました。

保育園時代の園長先生が、卒園してから、息子のことを教えてくれました。
「嫌なことがあったとき、泣いたり暴れたりしてアピールする子もいるけれど、
寛ちゃんの場合は、黙って何でもないような顔をして、だけど自分の嫌なことは
最後までしないんだよ。最後は先生が根負けする。」

今日は、いつも悩んでいたことなのでお便りさせていただきました。
「はずれの教員」で…
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> では、1年間じっと我慢するのか。
> これはもっとも愚かなことです。
> なぜなら、「はずれ」は放っておけばそのままですが、保護者次第で「あたり」に変わるからです。
> 多くの教員が、できればすべての子ども達にとって「あたり」になりたいと思っているんです。
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私は、自分の少ない経験からでは、まだ、この点は少し疑問に思っています。
今までの感じでは、息子に関しては、合う先生の確立は5割くらいでした。
もちろんとても素敵な先生もいました。
でも息子には苦手だった先生の場合、(たとえば子どもが園でハンストをする。
登園拒否で泣く。学校の給食でおなかが痛くなる。トイレにいけなくなる。
先生に猫つかみという暴力を受ける。…など)
私は、連絡帳に子どもの様子を書いたり、子どもが何で悩んでいるのかを知って
もらおうと、子どもの様子を話したりしました。
でも、それらの先生は、かえって子どもにつらくあたるようになったときもあり
ました。
子どもが、学校で嫌なことがあって母に話した後、母が
「先生に話して頼んであげようか。」というと、
「いい。先生には言わなくていい。我慢できる。お母さんに話したからもういい。」
というのが、息子の言い分でした。

看護婦の経験として、小児科勤務時は、虐待児も、心身症の子ども達も
みてきました。
今の子どもの環境を少しでも整えてあげたい、
子どもが笑顔を失わずに、のびのびいきられる社会をつくっていきたい、
と願っています。
でも、意見を言うのには勇気が要ることも事実です。

「黙っている」ことを選択する息子も、母も
やはり弱いのです。
だから、せめてこうして書いてみました。
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>  このお母さんは先生に言うべきだったのです。
> 「先生、うちの子は運動が嫌いで、子どもなりに悩んでいるようなのです。」
>
>  すると、ほとんどの先生は何らかの対処をしますよ。
> 保護者の中には「学校に人質を取られている」などという誤解をしている人がいます。
> それは、間違いです。「人質に取っている」なんて感覚は教員にはありません。
> 少なくとも僕はそんな先生は見たことも聞いたこともないです。
> そして、保護者が何か言うとうるさがるような教員も知りません。
> だから、そんなことを思ってあきらめるより、直接言ってみるべきなのです。
> 電話でも手紙でも連絡帳でもいいです、手段はたくさんあります。
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こう言ってくださる方もいることを覚えて、もう少し勇気を持ちたいと思います。
(我が家では、父が、母よりは心身ともに丈夫なのが救いです。)
これからも教育コラム応援しています。
母としても、教員としても、これからも学ばせていただきたいと思います。
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【2】「4学期」(ゆっくり)について
( http://www.yukichi.ne.jp/~deko/colums/4gakki1.htm )
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「さきちゃんの話」を読んで「ゆっくりと」の言葉で思い出した我が娘のはなしです。
ある日私は自分の見た夢の話を小5の娘にしました。
その夢は、自分が要領が悪くて、他人にどんどん追い越されて悔しい思いをしたという内容でした。
すると娘は「要領が悪いってどういう意味?」と聞いてきました。
わたしは、次のようなたとえ話をしました。
「クラスでパンを配ることになったとするでしょ。先生が並んでくださいと言うよね。
一番に並ぶ子って決まってたりするよね。
わざわざ、10番くらいに並んでどのパンにするか品定めするこもいるよね。
そういう子が要領のいい子。
みんなに押されて最後になってしまうのが、要領の悪い子。」
このたとえは、我ながら恥ずかしいような相当無理な作り話です。でも、娘は言いました。
「なぜ、最後ではいけないの?」
わたしは、「パンが間違って、一個足りないかもしれないし、嫌いなパンが残るかもしれないでしょ。
早くもらわないと安心できないし。」と言いました。
「それでも、私は最後でもいいと思う。
 だって、私が最後にならなければ、他の誰かが最後になるでしょ。
 私は最後でいい。」と、娘はきっぱりと言いました。
わたしは、自分が恥ずかしくなりました。
一方、いつもゆっくりで、スロースターターの娘の中にこのような考え方が育っていることに
驚きと喜びも覚えました。
それは、物事をてきぱき早くこなすことが善であると、教育されてきた私には思いもしないことでした。
わたしは、その日から娘の「のんびり」を違う目で見ることができるようになりました。
その娘も中学生になり、教室移動など学校生活でせかされることが小学校より多い生活に
それなりになじんでいます。
でも、相当なストレスだろうなと思いますが、
娘の良さを私が見失わなければいいのではないかと信じているだけです

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【3】「金魚と僕」(豊かさ)について
( http://www.yukichi.ne.jp/~deko/colums/kingyo.htm)
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「金魚と僕」を読みました。本当にその通りです。際限のない欲望の渦。宣伝によっ
て作りだされた欲望の渦。飲み込まれない価値観が必要ですね。
 今でも覚えている事ですが小学校4年生のクリスマス。僕は船の模型が欲しくて長
さ2bくらいの木でできた戦艦の模型を父にねだりました。父は承諾しデパートへ僕
を連れていきました。そしてあこがれのその模型の前に立っていよいよそれを買うと
いうとき、父は黙って僕をつれてその場を立ち去ろうとしたのです。「なんで、約束
じゃないか」。抗議しました。父は「向こうを見てみろ」。そちらを見ると僕と年
かっこうの同じの小学生がちょうど父と同じ年恰好の御父さんに同じく船の模型をね
だっていました。その御父さんは船の模型をねだられて困っていました。よく見ると
その模型は僕が買ってもらう予定のものに比べてかなり小さなものでした。「あんな
に小さな船でも子どもにかってやれない人がいるんだ。その人の前でこんな大きな船
を買うなんて。残酷だ」。父はそういって売り場から僕を連れ出したのです。
 ずっと後になって父は約束どおり船の模型を買ってくれました。でも約束のものよ
りずっと小さい船でした。でも文句は言えませんでした。我が家ではそれからは欲し
いものがあれば自分で小遣いをためて買うことになりました。何年もかかって。そし
て何年かたってもそれがまだ欲しくて、小遣いをためていると、親が少し援助してく
れました。40年もたった今でもあのクリスマスの事を思い出します。
 豊かと言われている現代の日本にだって子どものねだるものをおいそれとは買って
やれない親はたくさん居るのだと思います。
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【4】編集人ひとこと
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 木を見ると新芽がたくさん出ています。
 どんなに齢を重ねた木も新芽を出しています。
 僕は今年、新芽を出したんでしょうか?
 どうも、あやしい、、。

■思わずうなった子どもの発言集(3)
 場面:歴史の授業「年貢」の学習中にTくん。
 「なんで幕府は米なんか集めたんやろか?食いきれもせんのになあ。」
 ちなみにTくんはお米やさんの息子さんである。



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